砂糖は使うな！？砂糖がもたらす体への悪影響と、置き替えるべき代用品の健康効果

砂糖は、日常的に食べ物や飲み物に加えている人も多いと思います。しかし、砂糖は体にとって本当に良いものなのでしょうか？実は、砂糖はさまざまな「健康問題の原因」になると言われています。では、どうして砂糖は体に悪いのでしょうか？そして、砂糖の代わりになる、体に優しい甘味料は何があるのでしょうか？

この記事では、砂糖の危険性と、砂糖の代用品の特徴や効果について解説します。

 

「砂糖」を避けるべき理由

砂糖と言っても、さまざまな種類があります。一般的に、白い粉末状のものは「精製砂糖」と呼ばれます。精製砂糖は、サトウキビやテンサイなどの植物から抽出した糖液を加工して作られます。この過程で、糖液に含まれるミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養素がほとんど除去されます。その結果、精製砂糖には、糖分（グルコースとフルクトース）だけが残ります。このことが、次の２つのリスクに深く結びついています。

 

生活習慣病のリスク

糖分自体は、体に必要なエネルギー源です。しかし、糖分だけを摂取すると、血糖値が急激に上昇します。血糖値が高くなると、体はインスリンというホルモンを分泌して、血糖値を下げようとします。インスリンは、糖分を細胞に取り込ませる働きをしますが、同時に脂肪の合成や蓄積も促進します。そのため、砂糖の摂り過ぎは、「肥満」や「糖尿病」「心血管疾患」などのリスクを高めます。

 

虫歯や歯周病のリスク

また、砂糖は、歯にも悪影響を及ぼします。砂糖は、口の中の細菌のエサになります。細菌は、砂糖を分解して「酸」を生成します。酸は、歯の表面のエナメル質を溶かして、「虫歯」を引き起こします。さらに、砂糖は、口の中のpHバランスを崩して、「歯周病」や「口臭」の原因にもなります。

 

砂糖の代わりはコレだ！その成分と健康効果、GI値

砂糖を避けるべき理由は分かりましたが、甘いものが好きな人にとって、砂糖を完全にやめるのは難しいかもしれません。そこで、砂糖の代わりになる、比較的体に優しい甘味料を紹介します。

これらの甘味料は、砂糖と比べて、栄養価が高く、血糖値の上昇を抑える効果があります。食べ物が血糖値に与える影響の指標に「GI値」があります。GI値が低いほど血糖値の上昇が緩やかです。砂糖には、グラニュー糖や上白糖などいくつか種類がありますが、GI値はどれも110程度です。

それでは、砂糖の代わりになる、比較的体に優しい甘味料を見ていきましょう。

 

はちみつ

はちみつは、ミツバチが花の蜜を集めて作る天然の甘味料です。はちみつには、糖分のほかに、ミネラルやビタミン、アミノ酸、フラボノイドなどの抗酸化物質が含まれます。はちみつは、喉の痛みや咳、胃潰瘍などに効果があると言われています。また、はちみつには、「殺菌作用」や「抗炎症作用」もありますので、傷ややけどの治療にも使われます。ただし、ボツリヌス菌の影響から、幼児が食べるのは厳禁とされています。

はちみつのGI値は32〜87と、蜜源植物により幅があります。GI値に幅はあれど、はちみつは砂糖よりもGI値は低く、血糖値の上昇を抑える効果があります。はちみつは、紅茶やヨーグルト、パンケーキなどに合わせて使うと美味しいです。

 

メープルシロップ

メープルシロップは、カエデの樹液を煮詰めて作る甘味料です。メープルシロップには、糖分のほかに、カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれます。メープルシロップは、骨や歯の健康に良いと言われています。また、メープルシロップには、抗酸化物質や抗炎症物質も含まれますので、「老化防止」や「免疫力向上」にも効果があると言われています。

メープルシロップのGI値は73です。はちみつと同様に、砂糖よりも血糖値の上昇を抑える効果があります。メープルシロップは、パンケーキやワッフル、オートミールなどにかけて使うと美味しいです。

 

黒糖

黒糖は、サトウキビの糖液を加熱して濃縮したものです。黒糖は、精製砂糖と違って、ミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養素が残っています。黒糖には、鉄やカルシウム、カリウムなどのミネラルが多く含まれますので、貧血や骨粗しょう症の予防に良いと言われています。また、黒糖には、血行を良くする効果から、冷えやむくみの改善にも効果的です。

黒糖のGI値は99で、砂糖よりも血糖値の上昇を抑える効果があります。黒糖は、お菓子やお茶、お酒などに使うと美味しいです。

 

きび糖

きび糖は、サトウキビの糖液を加熱して濃縮したものです。黒糖と似ていますが、きび糖は、糖液を濾過して不純物を取り除いてから加熱します。そのため、きび糖は、黒糖よりも色が薄く、風味が穏やかです。

きび糖には、黒糖と同様に、ミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養素が含まれます。きび糖は、血液の浄化や代謝の促進に良いと言われています。また、きび糖には、鉄分が多く含まれますので、貧血の予防や改善にも効果があると言われています。

きび糖のGI値は100です。砂糖よりも血糖値の上昇を抑える効果があります。きび糖は、お菓子やお茶、コーヒーなどに使うと美味しいです。

 

てんさい糖

てんさい糖は、テンサイの糖液を加熱して濃縮したものです。てんさい糖は、精製砂糖と同じ原料ですが、精製砂糖と違って、ミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養素が残っています。てんさい糖には、カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれます。てんさい糖は、骨や歯の健康に良いと言われています。また、てんさい糖には、ビタミンB群やビタミンCなどのビタミンも含まれますので、疲労回復や免疫力向上にも効果があると言われています。

てんさい糖のGI値は65です。砂糖よりも血糖値の上昇を抑える効果があります。てんさい糖は、お菓子やお茶、牛乳などに使うと美味しいです。

これまでの甘味料よりも、GI値が一段と低いことや、価格も比較的安いことから、現実的には「てんさい糖」が普段使いとして最も適していると思います。

 

ラカント

ラカントは、天然の甘味料である羅漢果（らかんか）と、エリスリトールを配合したものです。羅漢果は、中国原産の植物で、甘味成分のモンクフルーツエキスが含まれます。エリスリトールは、果物や野菜などに自然に存在する糖アルコールであり、天然由来の甘味料のひとつです。

また、ラカントの糖質はエリスリトールによるものですが、エリスリトールは体内で吸収されずに、そのほとんどが尿として排出されるため、カロリーはゼロとされています。そのため、ラカントは、血糖値やインスリン値に影響を与えませんので、糖尿病の人にも安心して使えます。名前の雰囲気からか、危険な人工甘味料と勘違いされることもあるらしいですが、ラカントは天然由来の安全な甘味料です。

ラカントのGI値は0です。砂糖と比べても、血糖値の上昇を抑える効果が非常に高いです。ラカントは、砂糖と同じように、お菓子や飲み物などに使うことができます。しかし、比較的価格は高いです。

ステビア

ステビアは、南米原産の植物で、甘味成分のステビオシドやレバウジオシドが含まれます。ステビアには、糖分がほとんど含まれませんので、カロリーはゼロです。また、ステビアは、血糖値やインスリン値に影響を与えませんので、糖尿病の人にも安心して使えます。

ステビアのGI値は0です。ラカントと同様に、砂糖と比べても、血糖値の上昇を抑える効果が非常に高いです。ステビアは、砂糖の約300倍の甘さがありますので、少量で十分な甘さが得られます。ステビアは、お菓子や飲み物などに使うことができますが、独特の苦味や後味があるので、好みに合わせて調整することが必要です。

 

まとめ

この記事では、砂糖の危険性と、砂糖の代用品の特徴や効果について解説しました。砂糖は、血糖値の急上昇や肥満、糖尿病、心血管疾患などの健康問題の原因になると言われています。砂糖の代わりになる、体に優しい甘味料は、以下のようなものがあります。

 

砂糖の摂り過ぎは、体に悪影響を及ぼすと言われています。しかし、甘いものを完全にやめるのは難しいかもしれません。そこで、砂糖の代わりになる、体に優しい甘味料を紹介しました。これらの甘味料は、砂糖と比べて、栄養価が高く、血糖値の上昇を抑える効果があります。また、それぞれに特有の風味や効能がありますので、用途や好みに合わせて選ぶことができます。

しかし、注意してほしいのは、いくら砂糖より体に優しいとしても、摂りすぎは体に良くないということです。これはどんな食べ物にも言えることですが、過剰摂取は体に負担がかかります。また、栄養バランスも偏ってしまいます。甘いものも、節度を守ってほどほどに楽しみましょう。

この記事が、あなたの健康や美味しさに役立つことを願っています。