お金がないと、お金のことで悩みます。
では、お金持ちになれば、悩みは消えるのでしょうか。
実は、そうとも限りません。今日は、お金との付き合い方で見落とされがちな、ある大切な視点について書いてみます。
お金があっても、悩みは消えない
お金持ちになれば、すべての悩みから解放される。多くの人がそう思っています。
でも現実は、少し違うようです。
大金を持っていても、日常の浪費で生活を崩してしまう人がいます。遺産相続をめぐって、家族や親族との関係が壊れてしまうこともあります。お金持ちだと知られれば、怪しい営業や詐欺まがいの誘いが次々と近づいてくる。そういった相手への対応をするだけでも、疲れてしまいます。
つまり、お金持ちになったらなったで、お金があるがゆえの悩みが増えるのです。
お金がなくて悩んでいた人が、努力してお金持ちになった結果、今度はお金があることで悩む人になる。これでは、悩みの種類が変わっただけです。
だとすれば、私はこう考えます。どちらにしてもお金で悩むのなら、蓄財はある程度にして、人生を楽しむことにフォーカスして生きていきたい、と。
では、「ある程度」とはいくらか
ここで問題になるのが、その「ある程度」とは、いったいいくらなのか、ということです。
どれくらいの資産があれば、自分は無理なく楽しく暮らせるのか。
これは、完全に人によります。月20万円で十分に楽しく暮らせる人もいれば、月40万円でも足りないと感じる人もいます。
ここで、一つ問いかけをさせてください。
月20万円で十分に楽しく暮らせる人生と、月40万円あっても足りないと感じる人生。あなたなら、どちらを送りたいですか。
私なら、迷わず前者です。
これは、金額の大小の問題ではありません。満足できる人生か、いつまでも満たされない人生か、という話です。月20万円で満ち足りている人の方が、ずっと豊かだと思うのです。
幸せな時間を、不幸な時間と交換している
ここに、見落とされがちな落とし穴があります。
例えば、月20万円で十分に楽しく暮らせていた人がいるとします。
でも、SNSや周囲の雰囲気に影響されて、「月40万円ないと足りない」と思い込んでしまったとしたら、どうなるでしょう。
その人は、本来なら快適に過ごせたはずの時間を、追加の20万円を稼ぐために費やすことになります。
これは、すでに手にしていた「幸せな時間」を、本来は望んでいなかった「不幸な時間」と交換しているようなものです。
なんとも、もったいない話だと思いませんか。
問題は、必要な金額を知らないこと
なぜ、こんな交換が起きてしまうのか。
それは、その人が、自分に本当に必要な生活費を、はっきりと認識していなかったからです。
もし自分の必要な生活費を把握していれば、周囲の雑音や誘惑に惑わされることなく、自分視点の楽しい人生を続けられたはずです。
だからこそ、確認すべきなのは、自分に本当に必要な生活費と、それをもとにした資産額です。
必要な生活費がわかれば、その生活を維持するために必要な資産額が見積もれます。これが、目指すべき「ある程度」の蓄財です。そしてこの金額は、全力で目指す価値のある、自分にとっての目標額になります。
具体的な数字が、希望に変わる
自分に必要な資産額を、具体的な数字として算出することには、大きな意味があります。
具体的な数字が見えると、人は自然とその数字を意識するようになります。
ゴールが明確になることで、自由への道筋が見えてくる。そして、未来に希望が生まれます。
希望が生まれると、普段の行動も自然と変わってきます。蓄財を意識した行動が増え、その結果として蓄財が進み、自由な選択肢を得る時期が早まっていく。良い循環が生まれるのです。
もちろん、蓄財した資産は、低コストの投資信託などで運用しておくことで、将来の収入源にもなります。働きたければ働き、趣味に集中したければそうできる。そんな選択肢を持てるようになります。
自分の数字を、知ることから始まる
結論はシンプルです。
幸せを求めて、かえって不幸な時間を過ごしてしまわないように。まずは、自分に本当に必要な生活費を、明確に認識しましょう。
そして、人生を積極的に楽しむための選択肢を得るために、自分に必要な資産額を見積もってみましょう。
その数字がわかれば、周囲の雑音に惑わされることなく、自分視点の人生を楽しめるようになります。未来に希望を持って、前向きに行動できるようになります。
いくら貯めれば足りるのか。その答えは、他人ではなく、自分の中にあるのです。
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